子どもの靴選びで後悔した日｜安物買いの失敗から学んだこと

「足が痛い」と言えなかった子ども。赤く腫れた小指を見た夜、わたしは自分の選択を深く後悔しました。1,500円の安い靴を買った結果、子どもの足を傷つけていたのです。安物買いの失敗から学んだ、靴選びの本当に大切なこと。

【この記事のポイント】

それでは見ていきましょう。

「うちも安い靴を買っちゃうこと多いです……。でも、そんなに子どもの足に影響あるんですか？」

「わたしも『すぐサイズアウトするし』と思っていました。でも、子どもの足の赤みを見た時、考えが変わりました。この後、具体的に何が起きたかお話ししますね」

あの日、子どもの足を見て後悔した｜安物靴の失敗談

今でも忘れられない出来事があります。数年前の秋、下の子が「足が痛い」と言い出しました。靴を脱がせてみると、小指の横が赤く腫れていたのです。

その靴は、量販店のセールで買った1,500円の運動靴でした。すぐサイズアウトするから安い方がいい。そう考えて選んだ靴が、子どもの足を傷つけていたのです。

よく見ると、靴の内側の縫い目が粗く、歩くたびに皮膚を擦っていたようでした。さらに靴底のクッション性が低く、かかとにも負担がかかっていた様子。子どもは痛みを我慢して、それでも毎日履いていたのです。

「靴、きつくない？」と聞いたことはありました。子どもは「大丈夫」と答えていました。でも、子どもは親に心配をかけたくないから、我慢していただけだったのです。

足の赤みを見た瞬間、自分の選択を深く後悔しました。たかが靴。されど靴。子どもの身体を守る道具を、価格だけで選んでしまった自分が情けなくなりました。

その夜、子どもが寝た後、一人で靴を眺めていました。安く買えたことを喜んでいた自分。それが、子どもの痛みの原因になっていた。

経営管理の仕事では、コスト削減は重要なテーマです。でも、削っていいコストと削ってはいけないコストがある。それを仕事では分かっているはずなのに、家庭では見誤っていました。

子どもの靴は「削ってはいけないコスト」だった。成長期の足を守る投資だった。それを「消耗品」として扱い、価格だけで判断してしまった。節約と思っていたことは、ただのケチだったのです。

妻に相談しました。「自分の判断で子どもを傷つけてしまった」と。妻は「次から気をつければいいよ」と言ってくれましたが、その言葉がかえって胸に刺さりました。

この経験から、わたしは靴選びを根本から見直すことにしました。価格ではなく、品質と安全性を基準にする。「安物買いの銭失い」どころか、「安物買いの子ども傷つけ」になっていたのですから。

あの失敗以来、靴選びの基準を完全に変えました。同じ過ちを繰り返さないために、3つの教訓を胸に刻んでいます。

靴のデザインや色は見えますが、クッション性、縫製の丁寧さ、足型への配慮は見えません。この「見えない品質」こそが、子どもの足を守るかどうかを決める。

安い靴と高い靴の差は、見た目では分かりにくい。だからこそ、実績のあるブランド、長年の研究開発、累計販売数といった「信頼の証」で判断する必要があります。

子どもは、靴がきついこと、痛いことを正確に伝えられません。「大丈夫」と言っていても、本当は我慢しているかもしれない。親が定期的に足の状態をチェックし、靴のフィット感を確認する仕組みが必要でした。

今では、月に1回は子どもの足と靴の状態を確認するようにしています。靴下を脱がせて、赤みや擦れがないかチェック。靴のつま先を押して、余裕があるか確認。この小さな習慣が、あの失敗を繰り返さない防波堤になっています。

失敗パターン	起こりがちな状況	具体的な対策	対策の頻度
価格だけで選ぶ	セール品・激安品に飛びつく	「1日あたりコスト」で比較する	購入時毎回
見た目だけで選ぶ	デザイン重視で機能を軽視	足育設計・素材をチェック	購入時毎回
サイズを適当に選ぶ	「大きめでいいか」と曖昧判断	実寸を計測してから購入	年2回計測
子どもの言葉を鵜呑み	「大丈夫」で安心してしまう	足の状態を目視で確認	月1回
靴の状態を放置	壊れるまで履かせ続ける	靴底・つま先を定期チェック	3ヶ月ごと

あの失敗から数年。今では靴選びに対する不安はほとんどなくなりました。

今、わが家の靴選びには明確な基準があります。子どもの足育を考えた設計、サイズ展開の豊富さ、実績のあるブランド。この基準を満たす靴を選ぶことで、「この選択で大丈夫だろうか」という不安がなくなりました。

基準があると、判断が早くなります。迷う時間が減り、ストレスも減る。あの失敗があったからこそ、今の「仕組み」ができたのだと思います。